ビジネスステージにおけるビギナー層の方々はよく、「ノウハウを得られたら成果が出る」と考えがちですが、それは大きな勘違いだったりします。

それを言ったら、同じ授業を受けてきた生徒の期末試験の結果があんなに差がつくわけがないですし、「億万長者になる方法」みたいな本を買った人はみんな億万長者になっているはずです。

英会話スクールに通った人はみんな英語がペラペラになっているはずですが、現実問題は個人差があったり例外があるケースがほとんどです。

僕が思う大事な順番を上から並べていくと

・感覚
・マインド
・思考力
・ノウハウ

という感じでして、ノウハウよりも思考力が大事。思考力よりもその土台となるマインドが大事。マインドよりも言語化不可能な領域の「感覚」が一番大事なんですよね。
何かを教えるということを仕事にしたことがある人ならわかると思いますが、だいたいみんな教えたことをその通りにやってくれなかったり、勝手に自己流にアレンジしたり、なんかズレた捉え方をするもので、それは本当にもうあるあるなんです。

(だから、教わった通りにできないと悩んでいても、そこまで悲観することはありません。みんな最初はそうだから)

それは、ノウハウにばかり目が向いてしまって、そこに至るまでのロジックだったり行動規範、あるいは優先順位が違っていると、本質的なところでの再現ってできないんです。

でも、一緒に過ごす時間が長くなったりすると、自ずと似たような感覚や価値観を有するようになっていきますし、その結果、優先順位のつけかたやマインドセットも似通ってきます。

そうすると同じような思考ルートを辿れるようになりますし、その結果、詳しくノウハウとかテクニックを教えなくても、勝手にモデリングしてくれるようになるわけです。

つまり氷山の一角として見えているのが、ノウハウやスキルの部分で、その水面下に広がっているのが、思考とマインド、その奥にあるのが感覚というイメージですね。

だから、表面上だけ真似しようとしてもビジネスってうまくいかないですし、その人の感覚の部分からインストールしてあげる、その人の思考やロジックを身につけようとする、最終的には感覚を合わせようとするという意識で学んでみるといいですし、そういう人が世間で言うところの「学び上手」なのだと思います。

そのためには、どんどん主体性を持って、学びたい対象の人との距離を縮めたり接触頻度を増やしていくといいですね。