#PROコラム014
【吉野家が復活した秘密】
さっきテレビのバラエティ番組で「業績不振に陥っていた吉野家が復活を遂げた理由」が特集されていまして、我々のビジネスにもいかせる部分がたくさんあったのでシェアしますね。
まず業績復活の要因として大きかったのが「小盛」という新しいサイズの導入でした。
吉野家の主要顧客層は中高年の男性でしたが(他の牛丼チェーンとは大きく異なります)、その層の顧客の来店頻度を高めるためには、胃もたれさせず、何度も来てもらうことのできるサイズ展開が必要だと考えたそうです。
その結果、来店頻度の向上のほか、セット商品のクロスセルにも成功し、LTV(生涯顧客単価)が上がり、また女性層という当初は想定していなかった新規顧客層の開拓が可能になりました。
ここでは「客層を増やす」ことではなく、既に商品を頻繁に購入してくれている主要顧客からの売上を上げる(=より満足してもらう)ことにフォーカスすることの重要性が感じられますし、それを可能にするためにも、
・ターゲットは誰なのか
・自分たちの強みはどこにあるのか
を理解する必要がありますよね。
またここも「市場からのフィードバック」と「DCAP」が大事になってきて、ある程度のターゲット設定やコンセプトづくりができたら、とりあえず発信をして売上を上げてみて、どういう人にどう刺さっているかを分析することは超重要です。
また特定のターゲットに刺さる施策を実行したら、結果として違う層の顧客にも響くというのはよくある話です。
また、皆さんの中にも見たことがある人もいるかもしれませんが「ポケ盛」というモンスターボールのデザインをした丼が子ども用に導入されていますが、これによって「初めて食べる丼ものが吉野家」という子どもが激増することも想定できますね。
そういう人にとって吉野家は特別な存在になっていきますし、長く愛されるブランドとして機能するようになることが期待できます。
PROは対個人でコンサルをやられている人も多いと思いますが、個人向けのコンサルも同様で、「お客さんにとって初めての人」になることができれば、よっぽどのことがない限りは、ロイヤリティも高くなって長いお付き合いができる可能性が高くなります。
一方で「既にそれなりに実績がある人」に対して「次の投資先」として選んでもらう場合は、なかなか顧客のロイヤリティは上がりにくなるのは印象としてあります。
もちろん期待をはるかに超える以上の価値を感じてもらったり、機能的価値を超充実させて「離れない理由」を作ったり、機能的価値で集まった属性の顧客に対して感情的価値を高めてもらったりすれば、LTVも上がっていきやすくなります。
ということで、オンラインビジネスの世界でも「商品を売って売上を伸ばす」という点は実業の世界と基本的に変わらないので、様々な世界の話がめちゃくちゃ参考になったりするもので、どんどん自分のビジネスに当てはめて考える癖をつけていきましょう!