前回のコラムでは、目標設定の話の中で「成功者はポジティブシンキング&ネガティブシミュレーションを大事にしてる」という話をしました。

その続きですが、ネガティブシミュレーションというのは自分にとって最悪な事態が起こってしまうことを想像することを言います。

だから、仮に今の状況が恵まれていたり、何の不満もない生活を送っているとしても「それがいつか終わるかもしれない」という想定を持つことは非常に大事ですね。

年末年始にテレビを見ていたら、お笑い芸人のかまいたちが売れまくっている現状に対して「今はボーナスステージだと思っている」というコメントをしていました。

かまいたちといえば、昨年のテレビ出演本数が2人とも14位、15位で、年間に約400本の番組に出ていて、まさに1日1本を超えるペースで番組に出ていた売れっ子ですが、お笑いの世界ってブームが去るのもとても早いですよね。

売れた後にそのまま人気タレントとして定着する人もいれば、ジワジワと売れなくなったり、いわゆる一発屋芸人みたいになって、全盛期は月収何百万円だったけど、今ではアルバイトをしないと食べていけませんみたいな人もたくさんいる世界です。

だからこそ、かまいたちは「長く安定して売れる」ことは目指しているのだろうけど、「ボーナスステージの時にたくさん稼いでおこう」という発想も持っているのだと思います。

お笑いタレントほどじゃないかもしれませんが、起業やフリーランスも波は当然ありますし、何より実力主義の社会です。

サラリーマンだってそうです。以前のような年功序列&終身雇用という制度は日本経済全体が成長していたから成り立っていたものであり、これからの時代はサラリーマンだって安定ではありません。

だからこそ、副業や起業の人気は高まっているわけですし、そもそも「安定」なんてこの世のどこにもないと考える方が妥当です。

ビジネスで少し稼げるようになると、今の状態が半永久的に続くと勘違いをしてしまい「現状で十分に幸せだから」と理由をつけて、行動力やインプット量が減ってしまったり、自己投資量を減らして、浪費や貯金額が増える人はとっても多いです。

ただ、上手くいっている状況がずっと続くと考えるのはとてもリスクがありますし、長期的に成功している人は皆「この状況がずっと続くはずがない」と思って、次の手を打ったり努力を重ねています。

やらなくてもいい人を敢えてあげるのであれば、一生かけても家族と自分が食べていけるだけの富を築き終えた人、もう少し具体的にいうと、1億円ほど余剰資金ができて、年利10%の手堅い投資で毎年何もしなくても1000万円くらい入ってくるような状況を築けた人だと僕は思っています。

当然ですが、ここにいる人の99.9%ほどがそういう状況だと思います。

常に何が起こるかわからないこと、そして仮に少し上手くいくようになったとしても、この状況が来年も再来年も続くはずがないと考えて、然るべき対処を取っていくことが何より大事です。

その積み重ねの結果、経済的な自由が導かれますから、ぜひ引き続き一歩ずつ頑張っていきましょう。