
中古ドメイン業者から中古ドメインを選ぶ際に必要なこと。
それは『良質な中古ドメインの条件』を知っているか?ということです。
中古ドメインでハズレくじを惹かないためのポイントは、『前提知識があるかどうか』がネックです。
中古ドメインは検索エンジンからの評価を受け継いでいます。
それがポジティブな評価であれば良いですが、いわゆる「スパムドメイン」と呼ばれるものは
- ブラックハットSEOによる被リンクの水増し
- 検索エンジンから手動ペナルティを受けている
- フィッシング詐欺・スパムメール送信などでブラックリスト入り
こんなタチの悪い行いによってネガティブな評価を持つドメインも少なからず存在しています。
というわけでこのページでは、悪質なドメインを避けて良質な中古ドメインを選ぶポイントと、見極め方のノウハウを解説します。
良質なドメインの条件とは?
以下、良質なドメインを見分けるための条件を解説していきます。
結論から言うと、以下の10個の条件を満たしていれば、それは良い中古ドメインである、と呼べる可能性は高まります。
- ワンオーナー
- 運営歴が3年〜10年以内
- 見慣れないドメインではない
- アダルト、カジノサイトの運営歴がない
- リダイレクトされていない
- ソーシャルシェアされている
- 権威性が高い外部サイトの被リンクがある
- ドメインパワーの数値が高い
- スパムリンクが少ない
- 検索エンジンにインデックスされている
太字になっている5項目を満たしているドメインは、比較的有料中古ドメインである可能性が高いと思われます。
10項目全て満たすドメインは極めて稀であることと、あってもかなり高額で取引されます。なので自分の予算の範囲内で選べる良質な中古ドメインを選んでいきましょう。
なお、いくらプロの業者がツールを使って査定していても、100%ネガティブな要素のない中古ドメインはありません。新車に比べて中古車の方が予期せぬトラブルのリスクがあるのと同じで、
- 全然インデックスされない
- ある日突然サイトコンテンツが全て圏外に飛んだ
こうしたことが起こる可能性がゼロではないところも、事前に理解しておいてください(運営歴が全く異なるドメインや、英語ドメインを取得すると起こりやすい、という説があります)。
そうなった場合は新たにドメインを取得してドメインの載せ替えを行うことで復活出来ますが、それはまた別の機会に。
可能な限りワンオーナーのドメインが望ましい
理想を言えば、これまで一人のオーナーに運用されてきたドメインであることが良い中古ドメインの条件です。
何度も手放されては拾われるようなドメインって、普通に考えて「なんで?」と思いますよね?
中古ドメイン販売屋さんでは「Internet archives Way Back Machine スクリーンショット」という項目があり、そこをクリックすることで過去の運用歴をある程度チェックすることが出来ます。
ここをクリックすると、
こんな風に過去の運用歴がカレンダーとともに表示されます。画像上の黒い縦線をクリックし、カレンダーにある「青い丸」をクリックすると過去どんなサイトだったかを見ることが出来るます。
面倒ですが一応立ち上げ初期と終わりは「Way Back Machine」でチェックしておきましょう。
(感覚ですが30%くらいの確率で見れない場合もあります。その場合は注意が必要)
ちなみに上記の画像、「黒い縦線の空白期間が何してたの?」が気になるところですが、更新がストップしていただけでどうやら運営者が変わったようではなさそうでした。
運営の切り替わりは少なくとも3回くらいまでが許容範囲で、それ以上の場合は手を出さないほうが良いです。
運営歴が3年〜10年以内であること
中古ドメインの運営歴は3年〜10年以内のものを選びましょう。
10〜20年以上運営されている中古ドメインもたくさんありますが、そういうものは被リンクが多すぎてスパムリンクが混じっている可能性がありますし、途中で何があったのかを調べるのも大変な労力がかかります。
また、運営歴だけ長くてずっと放置されていたり、アクセスが全くない状態が続くとドメインパワーが失われている可能性もあります。
ただし3年〜10年がSEO効果が高い、というわけではなく、「あまり長すぎると悪い部分の切り分けの難易度が上がるのでやめたほうが良い」程度に考えてくと良いでしょう。
怪しいドメイン名ではないこと
怪しいドメイン名とは、
- 「GUCCI」や「医薬品名」などの商標やブランド名をパクった文字列
- 「kjdndhsl614」など意味のない文字列
- 中国、ロシア関係のドメイン
- 「shoplist002」など連番で大量生産されたような文字列
- .infoや.xyz、.bizなどフィッシング詐欺サイトを連想させるドメイン
などを指します。
.infoや.xyz、.bizでもまともなドメインはありますが、検索ユーザーからは印象が悪いです。なるべく避けましょう。
なのでできれば、
- .jp
- .com
- .site
- .net
- .org
などから選ぶと良いですね。
これはSEO効果は無関係ですが、.infoや.xyzなどはフィッシングサイトがよく使うドメインであり、ユーザーの心象があまり良くありません。
ちなみに.jpとは日本固有のccTLD(国別コードトップレベルドメイン)で、日本国内でしか使えませんが、特別SEO効果があるわけではありません。
ただ、.comや.netなどのgTLD(ジェネリックトップレベルドメイン)と比べると心理的に「made in japan=安全」を想起させるポジティブな影響があることから、比較的高値で取引されます。
アダルトやカジノサイトではない
アダルト、カジノといったジャンルは、傾向として、短期間でドメインパワーが強くなる小細工や中途半端なSEO対策が施されている可能性があり、地雷ドメインになりやすいです。
また、Googleがプライバシーポリシーで禁止しているジャンルでもあるので、AdSenseで収益化を望むのであれば避けるのが無難です。
(ただし、スパムチェックをしっかり行った上で、ジャンルが合えば活用できる場合もあります。)
リダイレクトの履歴がない
リダイレクトとは「転送」のこと。
SEO対策の一つとして、元々のURLから、別のURLへとドメインパワーを転送することがあります。これはあっても絶対ダメ、ではないですが、できれば無いことが望ましいです。
詳しくはわかりませんが「ドメインや被リンクの持つパワーを抜き取ってしまうブラックな手法がある」そうなので、リダイレクトがあまりに多いドメインは「なんとなく嫌だな〜」と感じます。僕だったらなるべく避けます。
ソーシャルシェアされている
TwitterやFacebookなどのシェアの数が多いドメインは良いドメインの条件です。
「ドメインの強さ=被リンクの数と質」であることは周知の事実ですが、自演リンクと言って、自分でリンク付きサイトから大量にリンクを送り「被リンクめっちゃあるよ!すごいでしょ」な違法操作ができてしまう一方で、
TwitterやFacebookのシェアの数は実際に人間が行うものなので不正がしづらいからです。
(しづらいだけで、やろうと思えば不正はできますが…)
ただ、ソーシャルシェアがなくても優良ドメインはたくさんあるので、「あったらラッキー」程度に考えておくと良いでしょう。
権威性が高い外部からの被リンクがある
外部サイトからの被リンクはたくさんあればいい、というわけではなく「量より質」が重視されます。
Wikipedia、病院、大学、政府機関、行政のHPなど、権威性が高い外部サイトからの被リンクは信頼性が高く、検索エンジンからの評価も上がると言われています。
ただ「絶対効果がある!」とは言い切れないのが実情で、例外も多数報告されています。
また、ドメインが失効した段階でリンクは切れてしまうので、仮に権威性の高いドメインから被リンクを受けていたとしてもいずれ途絶える可能性があります。なのでここは「お守り」程度に考えておくと良いかもしれません。
数値面:ドメインパワーを示す数値が高い
実を言うと、正確には「ドメインパワー」という指標はありません。これは、
- コンテンツの質と量
- 過去の外部サイトからのリンクの質と量
- 現在の外部サイトからのリンクの質と量
- ドメイン運営期間の長さ
などによって決定されます。中でも重要視されているのはやはり「被リンクの質と量」です。
SEO分析、マーケティングツールとして有名なahrefs、Moz、Majesticでは、それぞれのやり方で検索エンジンの評価を定義しています。
- DR(domains Rating)
ahrefsが用いるドメインのスコア。0〜100点で検索エンジンの評価を数値化 - DA(domains Authority)
Mozが用いるドメインのスコア。0〜100点で検索エンジンの評価を数値化 - TF(Trust Flow)
Majesticが用いるドメインのスコア。0〜100点で検索エンジンの評価を数値化
細かい解説は長くなるので割愛しますが、手法の数だけ評価も変わるので、ドメインパワーの定義は非常に曖昧だったりします(なので販売業者は独自の評価基準を用いることが多いです)。
ちなみに余談ですが、世界で一番パワーが強いドメインはFacebook。You Tubeは4位。Googleは6位です。
数値面:Mozのスパムスコアが低い
被リンクは「多ければ良い」というわけでなく、質の高い内容であることが大前提です。
よって、Mozのスパムスコアが低いドメインは質の高いドメインである可能性が高いです。
スパムスコアとは、ドメインの持つ被リンクにアヤシイリンクはないか?を数値化したSEO分析ツールMozの指標のことで、この数値はMozという有料ツールを用いて確認することが出来ます。
ラッコ株式会社が運営する「中古ドメイン販売屋さん」では、
- アンカーテキスト分散(不自然な文字列でリンクを送られているか)
- 有効リンク(実際には機能しない・不正なリンクが送られているか)
- IP分散(同じ場所から多数のリンクを送られているか)
- 低品質リンク(コメント、フォーラムからの大量のトラックバック、隠しリンクなどはないか)
その他多数の審査基準によって「リスクの有無」をグラフで示しています。
例えば、
同じドメインから同じようなリンクが100本も送られていたら明らかにおかしいですよね?Twitterだったら「たった一人が同じ人に100回いいねしてる」状態なわけなので。
また、コメント欄や掲示板に同一サイトへのリンクが大量に貼られている、被リンク獲得のためだけの相互リンク集なども、検索エンジンからはスパム認定されやすいです。
これらスパムの疑いがある被リンクは、ドメイン購入後サーチコンソールから「リンク否認」をすることでクリーニングできます。が、被リンクの数も当然減るのでドメインのパワーは否認した分だけ下がることも覚えておいてください。
数値面:検索エンジンにインデックスされている
かつて運営されていた頃のページが、検索エンジンにインデックスされている場合は優良ドメインの可能性があります。
インデックスされていることの何が良いかと言うと、
- 中古ドメインの中には数年間放置されたままで価値が失われている
- ペナルティを受けてインデックスが消えている
- サテライトサイトによって被リンクを送るだけの目的で運用されていたペライチサイト
こうしたドメインは、検索エンジンにインデックスされることがほぼありません。(100%ではないですが)
つまり、「インデックスされているかどうか」をチェックすることで、こうした悪質なドメインを選択肢から排除することが出来るというわけです。