「売上を少しでも増やしたいから、ターゲットはできるだけ広く設定したい」という人は多いです。
でも、ビジネスを成功に導く上で「ターゲットを絞る」ことはこれまでのセミナーでもお伝えしてきたとおり非常に重要で、それは裏を返せば「誰を顧客にしないか」を自分で決めることが大事であると言えます。
例えば、売上を延ばしたいからといって「人間関係に悩んでいる人」全員を総取りするような考え方はイマイチで、少なくとも「親子の人間関係に悩んでいる人」程度には絞っていきたいですね。
なぜなら、既に「親子の人間関係に悩んでいる人」をターゲットにしたビジネスを手がけている人がこの世界のどこかにいる以上、実際に親子関係で悩んでいる人は、フワッとしたターゲット設定をしている人よりも、具体的なターゲット設定をしている人を選ぶからです。
この場合、例えば「職場での人間関係に悩んでいる人」はターゲットから除外することになりますね。
また、自分がターゲットにしない人を決めるということは、つまり、「自分が悩みや課題を解決してあげることができる人全員をターゲットにしない」ということになります。
例えば、僕は「自分の力でお金を稼ぎたい人」に対してコンサルを提供していますが「月に数万円でもお小遣いが稼げればいいや」という人は最初からターゲットにしていません。
もちろん、「月に数万円のお金稼ぎをすること」に対して貢献はできるんですけど、敢えてそこのニーズを狙いにいかないということですね。
同様に、トレンドアフィリの指導を僕自身がしていた時でも、いわゆるASPアフィリをしたい人や、特化ブログをやりたい人もターゲットにはしていませんでした。
また、価値観やライフスタイルの点でもそうですね。
例えば「努力をしないで一発逆転!」的な人生観を持っている人もお客さんにはしないようにしていましたし、「世界を旅して回りたい」ような人も僕のメインターゲットではありません。後者は敢えて否定はしていないですけどね。
ちなみに僕がメルマガで固有名詞を出すときも「僕のお客さんになりうる人はこれくらい知っていてくれるだろう」というイメージを持って書いていますし、最近読んでいたライティングの教材にも「もしあなたが美ら海水族館という言葉を知らなければ、あなたは僕の見込み客ではありません」という説明が出てきました。
誰からも好かれようとすると、誰にも好かれないという言葉がありますよね。
ビジネスもそれと同じです。
自分が顧客にできる人全員をお客さんにしようと思うと、結局のところ誰にも刺さらない発信になってしまいます。
お小遣い稼ぎをしたい人にも刺さるようなコピーを書いたり、商材を作ったりすると、本気で人生を変えるとっかかりを作りたい人は冷めてしまうものです。
楽して稼いで特に努力もしないで一発逆転したい人に向けて発信をすると、まともに努力をしてきた経験があって、部活や受験、就活、会社での仕事を頑張ってきたけど、もっと報われた人生を送りたいと思ってインターネットビジネスに興味を持ったような人は引いてしまいます。
誰を顧客にするか決めるということは、誰を顧客にしないか決めるということです。
そして、「自分の顧客はこういう人で、こういう人は顧客にならない」ということをちゃんと表明することで、セールスの精度も上がっていきます。