昨日かすみさんとの音声シェアで「売れる人は曖昧な言葉を使わない」というコメントがありましたが、これはコピーライティングの鉄則ですので、ぜひ絶対に覚えておいてください。
情報発信をする時には、見込み客の現在の状況や抱えている悩み、セールスされた商材に対して感じる不安、今の悩みが解消された先に待ち受ける素晴らしい未来について、色々と言語表現していきますよね。
その際に、例えば、
・自由になりたい
・もっとお金を稼ぎたい
・料理が上手くなりたい
といった抽象的な言葉を使う人も多いですが、そうした解像度の低い言葉を使われても、読者は「自分に向けて語られている言葉」だとは思いません。
また「読者が普段使う言葉で話す」というのも大事です。
例えば「精神的豊かさを手に入れよう」というコピーを使うビジネス系発信者は多いですが、「精神的豊かさ」という字面ってすごくないですか。それこそ新興宗教の教祖が使うような言葉です。
四捨五入した「意味」で言うならば「精神的豊かさ」を求めている人は多いと思います。
ただ日常の中で「精神的豊かさを手に入れたいわ〜」と思っている人ってどれだけいるでしょうか。確実にほぼいないでしょう。
このあたりを過剰に抽象化してしまうことで、顧客のインサイトがアバウトになってしまい、その結果、刺さるコピーが書けない、刺さる商品をローンチできないという人はめちゃくちゃ多いです。
例えば、僕がメルマガを始めたばかりの頃は、こんなことをメルマガに書いていました。
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Googleで「自由になりたい」と検索しても、出てくるのは「南の島でカクテルを片手にPC1台で仕事をしてます」という人ばかり。
なぜ彼らはみんなこぞって南の島でカクテルを片手にMacbookを触りたがるのだろうと疑問で仕方がありませんでした。
だって、南の島でカクテルを飲んでる時に僕は仕事なんてしたくなかったし、そもそも片手よりも両手を使った方が作業効率も良いだろうし、南の島のビーチサイドでPC作業をしていたら、海風や砂ぼこりでPCがすぐダメになりそうじゃないですか。
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これは、ネットで検索をしても自分に相応しいメンターやロールモデルがなかなか見つからないという見込み客のインサイトを狙ったコピーですね。
ただ「ネット検索をしても魅力的なメンターってなかなかいないですよね」と書かれるよりも、よっぽどわかりやすいですし、引き込まれると思います。
だからこそ、とにかく解像度の高いコピーを書くというのはとても大事ですが、それは「具体的にすればいい」というわけではありません。
もちろん基本的には具体性の高い文章の方が解像度の高い文章になりやすいのですが、もっと大事なことは「見込み客の使う言葉を使う」ということです。
例えば、最近読んだ『30秒話す。9秒黙る。これだけ』という本にはこんな例が出ていました。
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「この商品は、出勤10分前も自宅の掃除に没頭するタイプの人たちに開発されたものです」というコピーでは売れない。
なぜなら「お前って掃除するの?」と聞かれた時に「出勤10分前も自宅の掃除に没頭してるよ」なんて答える人は、この世界の恐らくどこにもいないから。
逆に「結構、掃除好きだよ」とか「割とこまめに掃除するよ」という回答ならイメージが容易に浮かぶ。
だから「この商品は、掃除が結構好きな人のために開発されたものです」と言われる方が、「自分に対して話しかけられている」と認識しやすい。
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ということで、ライティングの鉄則は、相手の頭の中にあること、あるいは潜在意識の中に眠っていることを、できるだけ正確に、そして相手の解像度で語ってあげることだとぜひ覚えておいてください。
そして、ビジネス初心者の方、まだ売上がそこまで上がっていない人は大体みんな「抽象的すぎたり解像度が低すぎるパターン」がほとんどです。