統計局のデータによると、日本におけるサラリーマン(雇用されている人)の割合は全体の89%だそうです。

この数字を見ただけでも、起業するという道を選ぶということは世の中のマイノリティになることと同義だということがわかります。

ところで皆さんはこれまで何かしらのマイノリティになった経験はありますか?

すごくシンプルに言うと、「周りの大勢の人とは違う」と言われるような経験、状況、思考、嗜好、存在になったことがあるかどうかです。

例えば、

・単一民族国家の日本でハーフとして育った
・LGBT
・珍しい身体的特徴を持っている
・家庭環境がめちゃくちゃ特殊
・バツ5である

などなど。

何かしらのマイノリティになった経験がある人は分かると思いますが、自分がその他大勢と違う存在になるとどうなるかと言うと、

自分が自分であることに誇りを持たないと
=基準値を周り・他人ではなく自分の中に持たないと
生きていけない

という状況になります。

例えば私は高校時代、日本人がほとんどいないイギリスのど田舎に留学していたのですがそこでめちゃくちゃわかりやすく差別を受けました。

言葉で何かを言われることは日常茶飯事で、Dr.Pepperの缶を投げられたりバス停で待っていたら石を投げられたりもしましたね。学校の先生にもメモでJAPと書かれたこともありました。

「異質」な存在であるために外を歩くたびに人からジロジロ見られることに我慢できなくなった時、友人に

「もうこんなにジロジロ見られるのうんざり!!!」

とぶちまけたことがありました。

そうしたらその友人から予想外の返事が返ってきたんですよね。

「え?なんで???」
「見られるって最高じゃない??」
「人から見られるって、あなたが人と違うから見られてるわけでしょ??」
「違うってめちゃくちゃクールじゃん。羨ましいんだけど」

って言われました。

自分の中に一ミリもない発想で、その返事を聞いてからかれこれ20年以上経ちますが未だにふと思い出すほど私に大きな影響を与えた言葉です。

たしかにイギリスで差別は受けましたが、一方で自分をめちゃくちゃに褒めてくれる人もいたんですよね。

そんな肌の色を持っているなんて羨ましいとか、黒髪が素敵すぎるとかとか。

持って生まれたどうしようもできないことを否定される理不尽さと、持って生まれて自分には当たり前だと思っていた事をめちゃくちゃに価値だと感じ褒め称えられるという不思議さ。

私は情報発信はこれと全く同じことだと思っています。

情報発信をしてファンを作り商品を買ってもらうことは、

・あなたの思考や存在、やっていることに価値を感じてくれる人

を集めることです。

人はなぜあなたのファンになるかというと、あなたが

・他の人とは違うから

にほかなりません。

違うということは「価値」です。

例えば、

・みんな疑問を持たずに上司にYESと言っているけど自分はいつも納得がいかなくて意見を言ってしまう

・ママ友の付き合いが嫌すぎていつも一人でいる

・早起きが苦手でいつも会社に遅刻してる

・周りにはいないけどすごく好きな趣味がある

・そんな年して何言ってるんだって言われるけど叶えたい夢がある

・楽して暮らすとかダメ人間の考えることだって言われるけど自分は楽して暮らしたい

とかとか。

一見、その他大勢の常識から考えると異質で非常識だと思えることでも、

・自分にとっては普通の考え方
・どうしても変えられない行動や趣味嗜好

こういった「違い」こそが、起業家というマイノリティとして生きていく上での一番の価値であり拠り所になるものだということにぜひ気づいてください。

今日、ノーベル賞の受賞者のこんなインタビューが話題になっていましたが特に日本は同調圧力の強い社会です。

↑(ちなみに英語の原文を聞くと翻訳されている意味合いとはちょっと違うんですが)

発信初期の方は、あなたの「他と違う」思考や経歴・行動こそが発信のコンセプトの核になりますし、

ビジネスが進んだ方は「#NSメンバーはこういう人が多いけど自分はこういう方向に進んでいきたいな」と思ったらそれこそが進むべきビジネスの方向性です。

自分のユニークな思考や経験、生い立ちや行動を「他と違うことは良くないこと」と無意識で思い込み、自分自身で否定してしまっている人はとても多いです。

その違いを「他と違うから」と否定してしまったら、それはすなわち「その他大勢の一般的な生き方=自分にとっての幸せではない生き方」を自ら選択していることと同じです。

せっかく「起業」というマイノリティな生き方を選択したのに、自分自身の内側ではなく自分の外側に基準の軸を置いてしまうのは、アクセルを踏みながら同時にブレーキを踏んでしまっているようなものですよね。

もしみなさんがこういった「他の人とは違うけど」「周りには理解してもらえないけど」といったモノを持っていたら、それこそが起業家として成功する種だと思い、自信を持って自分の思いや価値観を声を大にして発信&形にしていきましょう。