昨日のセミナーで

「マーケティングの仕組みは一番弱いところを改善すべし」

というお話をしました。

成長を妨げている、収益性を阻んでいる制約条件を見つけて、そこに集中して改善のためのリソースを投下することで複数の事象にそれぞれ対処するよりもよりよい改善結果につながるという考え方ですね。

これはTOC理論とよばれる企業経営、マネジメントの手法の一つです。

で、この考え方はコンサルをする時にも当てはめることができます。

生徒さんの成果が出ない、
メンバーのパフォーマンスを伸ばせていない、

といった相談は自動化が売れだしたメンバーからたまに頂くのですが、どんなコンサルをしているか覗いてみるとほとんどのケースで

・もらった質問に答えて終わりだったり
・複数のポイントをサラッとフィードバックして終わり

だったりします。

わかりやすくブログコンサルを例に挙げてみると、

・添削フォーマットにのっとって添削依頼が来た

・ネタ選びは良かったですね!でもタイトルがちょっと惜しいです。
記事内容は概ねよく書けています。あとはタイミングですかね!

といった感じです。

これは相手側の知性や経験値がある程度高かったり、成果が出始めている方だったら良いのですが、もう何ヶ月もブログに取り組んでいるのに伸び悩んでいたり、一向にブレイクスルーが起こらない方にこのフィードバックの仕方を続けていても成果につながることはまず期待できません。

昨日のセミナーを思い出してもらいたいのですが、一つ一つ個別のチェーンがつながって一つの長いチェーンになって仕組みが回っている=収益が上がるわけです。

ブログも同じで、成果を出すために、

・SEOを理解している
・トレンドブログを理解している
・ネタ選びの仕方を理解している
・キーワード選定を理解している…

といったように、一つ一つの独立した要素がつながり合って最終的に「稼げる」という成果につながるわけです。

先程のようなフィードバックの仕方は昨日の話

【成果に必要な要素をスコア化して一番弱いところを改善する】

という考え方とは真逆ですね。

すごくわかりやすく端的に言うと、コンサルをするとき、相手に成果を出させる、変化を起こさせるには

・成果を阻んでいるボトルネックを見つけ出し
・そこに意識を向けさせまずはそのボトルネックを改善させてあげる

というコンサルをしていくことが必要になります。

実際にはもう少し複雑なので、

・成果を阻んでいる複数の要因を自分の中でアタリをつけて
・その要因の中で大事な順に優先順位をつけ
・優先順位の高い問題点からアドバイスをしていく
・それができたら次の要因に… 以下繰り返し

ということになります。

※だからヒアリング無しに、ただ赤字やこちらの意見を伝えるというのは本来のコンサルであれば起こらないはずです。

これはブログコンサルの一例ですが、情報発信のコンサルでも、経営コンサルでも基本的な考え方とアプローチはすべて同じです。

企業のように1ヶ月のコンサルで数千万円をもらって専任のコンサルタントとして稼働するわけではなく、数万〜数十万という金額で複数人を同時に導いていくような我々の一般的なコンサルスタイルでは

すべての人に毎回

ここまでの本質的な課題解決型のコンサルをするのは難しいことも事実です。

相手の特性、パフォーマンス状況や自分のリソースを見極めて前述のような網羅的なフィードバックをすることがあってももちろん構いません。

あとは教材として、最低限クリアしておいて欲しい要素や多くの人にとってボトルネックになりがちな要素を学べる事前教育コンテンツを充実させることも一つです。

いずれにしてもコンサルは

・聞かれたことに答える
・質問フォーマットから来た質問にフォーマットで答える

のではなく、

・相手の成果を阻んでいる制約条件を見極めて(ヒアリング)
・そこを改善するためのアドバイスや提案をする(解決への道筋を考え実行する)

ことです。

仲間と繋がれる、どこかに属している、みたいな感情はもちろんコンサル継続の一動機にはなり得ますが、ビジネスコンサル、ビジネスコミュニティはその特性上、メンバーさんのパフォーマンスが上がり成果を出してもらってこその継続でありクライアントとWinWinの関係が築けて自分のビジネスの成長につながっていきます。

ぜひ赤ペン先生ではなく、クライアントに成果を出してもらえる「コンサル」をしていきましょう!

ということで昨日のPROセミナーの補足でした。